(3)財産開示と差押
Q 夫の浮気が原因で離婚しました。夫はサラリ一マンでまとまった慰謝料は払えないとして分割払になりました。これにわずかですが養育費の支払も約束させ、家庭裁判所で書類(調停調書)にしてもらいました。ところが、半年程前から支払が滞り、勤務先に電話をしたら、辞めてどこに行ったか判らないとのことでした。家庭裁判所から履行勧告をしてもらいましたが全く効果はありません。約束を守らせる方法はないでしょうか?

A −財産開示制度ができました−
  判決や和解に基づく支払義務を誠実に果たさない輩は跡を断ちません。相手の具体的な財産を把めなければ差押もできず、権利者は泣き寝入り。これではあまりに不公正です。
 そこで今春から、このような輩に自己の財産目録を提出させる制度ができました。提出に応じない場台は過料の制裁が課されます。
 財産開示の申立をし、現在の勤務先を明らかにさせれば、給料の差押ができます。
 万が一悪質な取立てが来たら、ためらわず即座に警察に届け出を。私たちも相談に乗ります。
<差押のできる範囲>
給料の手取額の1/4(3/4が33万円を超えるときは33万円を超える部分全部)しか差押できません。
 しかし、養育費や婚姻費用についてはもっと保護されるべきなので1/2まで差押できることになりました。さらに、養育費等の不払いがあった場合には、将来の養育費等についても差押ができることになりました。
 従って、養育費については1/2を限度に、慰謝料については1/4を限度に差押ができます。詳しいことは弁護士に相談してください。
弁護士 鴨田 哲郎