2003年 新年号 <Vol.34>

■バラ色な人生

 「バラ色の人生」といいますが、法律事務所を訪れる人々の人生模様はいつもバラ色ではありません。しかし予期せず押し付けられた人生の転機をかかえて、もがきながら、今日より幸せな明日をつかみとろうとする依頼者の姿に涙した弁護士は私だけではないはずです。薬害ヤコブ病という大きな事件でも、依頼者が返してほしいと本当に望んだのは、娘が成人して立派に就職した姿を見せたいとか、夫婦で買い物をしたい、好きだった歌を歌わせてあげたいという「小さな幸せ」でした。この「小さな幸せ」が奪われたとき、深い哀しみの中から立ち上がり「これが(故人の)残してくれた宿題なんです」と闘う人々を心から「美しい」と思いました。
 自然を観るとき、音楽を聴くとき、芝居を見るとき、そして不正を許さない人と出会うとき、心がすっかり洗われます。そんな、「美しい人生」が世の中にいっぱい溢れでた果てに「美しい時代」がやってくると思います。2003年が少しでもそこへ近づけますように。
森 真子

■女性の権利確立に画期的意義 〜芝信用金庫女性差別事件・最高裁和解〜 

 正門から歩きながら見渡すと、“巌窟城”と称される最高裁の建物が圧倒する威厳をもって聳えている。10月24日最高裁で、芝信用金庫で働く女性13人が課長職への昇格を求めた裁判の和解が成立した。たたかいは、87年の提訴後15年余の長きにわたった。一審、二審とも男女差別事件で史上初めて、昇格した地位確認の判決を勝ち取っていたが、最高裁での和解でこれを確固たるものにした。
 これまでの男女賃金差別事件では、裁判所は、男女差別を認めても損害賠償を認めるに止まり、昇格した地位の確認を認めなかった。将来の差別の是正には、再び裁判の提起が必要であり、年金などの不利益は是正されなかった。裁判宮は、昇格には使用者の意思決定が必要という考え方をとっていた。法廷では膨大な書面を提出して、この裁判宮の観念を打破する論争を繰り返した。二審判決は、労働契約の本質および労基法13条を類推適用して昇格した課長職の資格を確認した。差額賃金の外に、不法行為による慰藉料や弁護費用の支払も認めた。最高裁での和解は、二審判決を追認するものだった。2つの判決と最高裁の和解は、男女差別是正のために重要な意義を有している。マスコミでも大きく取り上げられた。日本労働弁護団総会では、弁護団の活動について第5回日本労働弁護団賞が授与された。
徳住 堅治

■市民や中小企業を裁判から締め出す 「弁護士費用の敗訴者負担」に反対!

 現在は、仮に裁判に負けても当事者の方々は自分が依頼した弁護士の費用(着手金と報酬)だけ支払えばよいのですが、司法制度改革推進本部は、今後裁判に負けた当事者には、勝った相手方の弁護士費用も支払わせる制度を導入しようとしています。これが「弁護士費用の敗訴者負担制度」です。
 これが導入されたらどうなるでしょうか?裁判は、事実の見方や法律解釈の違いなどによって左右され、初めから勝敗をハッキリいうことができないものも多いのです。それなのに、敗訴者負担制度が導入されてしまうと、とくに一般市民や中小企業の方は、もし負けて相手方の弁護士費用まで負担させられることを考えると、裁判をあきらめて泣き寝入りをしたり、起こされた裁判にきちんと争うことができなくなってしまいます。また薬害や労働、公害・環境、住民、消費者などの訴訟については、市民・労働者の側から裁判を通じて社会的に広く問題点を明らかにし、被害者救済や制度改善の世論を背景に解決を図っていくことも、躊躇されることになりかねません。
 これでは、「市民が利用しやすい裁判の実現」という司法改革の理念に逆行してしまいます。そこで日弁連はこの制度の導入に反対し、11月には800人以上の参加で集会を成功させ、現在署名活動に取り組んでいます。ぜひご協力ください。
山内 一浩

■憲法の危機〜憲法改正の中間報告〜

 本年11月1日、衆院憲法調査会は1昨年1月以来審議してきた中問報告を衆院議長に提出した。700頁を超える膨大な報告書だが、その内容が憲法改正に主眼が置かれていることに驚かざるを得ない。憲法調査会は憲法が社会の中で活かされているか、活かされていなければその原因を調査して改善するために設置されたのだから、表現の自由・男女平等・社会権などが尊重され実行されているかを調査すべきものである。しかし調査会はそのような調査は一切おこなわず、「日本のあるべき姿」についての空中論ばかりを論議してきたため、報告書もその「姿」に憲法が見合っていないとして改正を求める参考人や議員の意見を数多く列記している。自衛隊保有や海外派兵が禁止されているから9条は改正すべきだとか、日本の伝統や文化を尊重する規程がないから盛り込めという類である。これに対しこれまで6回おこなわれた地方公聴会では、社会保障をもっと充実されるべきだとか、武力によらない平和な世界を構築するため政府は平和外交に力を入れるべきだとの市民の意見が大半を占めたにもかかわらず、その紹介はごくごく一部でしかない。調査会が設置目的に違反して憲法改悪の旗振りをしていることは明らかである。戦争する国づくりへ向けた有事法の制定や教育基本法の改正などをなすべきではなく、人間らしく生きていく権利を保障し、殺したり殺されたりは二度としないとした私たちの宝である憲法を実際に活かしていくことこそ大事なことではないだろうか。
島田 修一

■NTTリストラを提訴!

 NTTは、11万人もの社員を対象にした前代未聞の大規模リストラを強行しています。その中で、アウトソーシング子会社(0S会社)への転籍を拒んだ労働者らに対して、各地で、異職種・遠隔地配転が一方的に発令されました。昨年9月25日、配転を命じられたNTT東日本・西日本の労働者22人が、配転命令の無効確認と慰謝料を求めて、札幌、東京、静岡、名古屋、福岡の5地裁に一斉提訴しました(その後、松山、大阪でも追加提訴)。NTTの計画は、要するに固定電話の保守・営業等に携わる51歳以上の労働者全員をいったんNTTから退職させ、賃金が2割から3割下がる0S会社で再雇用しようというものです。実質50歳定年制の導入です。会社は、会社のいうとおりに退職再雇用への道を「選択」しなかった労働者らに対して、家族生き別れの非人道的な異職種・遠隔地配転を実施したのです。この配転は、労働者に対する退職再雇用選択への意思強制の手段として準備され、実際に、その選択をしなかった者に対する報復・見せしめとして実行されたものなのです。このような配転は無効であり、50歳定年制を強行実施するNTTリストラを許してはなりません。この裁判は、NTTだけの問題にとどまらず、リストラに苦しむ多くの労働者を励まし、労働者の生活と権利を守るためのより大きな闘いにつながるものとなるでしょう。
今村 幸次郎

西欧旅日記
スペイン小見

 久しぶりに西欧一スペインの旅に。同行の0社長にガイドはお任せあれと言われたものの、治安が悪いと評判のスペインではと不安。出発直前知人の娘さんがスペインにいることを思い出し連絡する。旅行社にいたとの事で、空港出迎えに始まり、離西まですっかり世話になる。お陰で安心して楽しい旅を満喫。日西交易少ないのか直行便廃され、全てロンドン等経由。金、特に時問のロス甚だしいが仕方なし。その故か、意外に日本人が少ない感じ。そんな地に420年前、遣欧使節が訪れているのはすごい。マドリッド、セルビア、コルトバ、グラナダ、バルセロナと旅行社企画並みに駆巡り、素晴しい思い出を作ることができた。
 古くから歴史に登場する国だけに、首都を始め、訪れたどの都市も都市自体に歴史、文化を感じさせる。雑然と作られただけの日本の都市との落差を感じる。結局は文化レベルの差だろうか。マドリッドでプラド、ソフィヤ王妃美術館、バロセロナでピカソ、ミロの美術館、ガウディーのギエル公園等訪れる。素晴しいの一言。特に前者には圧倒される。ここでも経済大国の文化的貧しさを意識させられる。その他印象に残ったこと。迫カ、情熱のフラメンコ、闘牛は緊迫感もスリルもなく面白くなし。セルビアの劇場で日本の女性に多く出会う。フラメンコヘの憧れだろうか。食べ物では首都の回転寿司、美味、値段も安い。バルセロナの日本料理屋、格好だけで高くて全くまずい。こんな店が案内書に載るのは不愉快。ピカソの通ったクワトロ・ガッツ、ガウディーの建物1階のカサ・カルベット、味だけでなく店の構え、雰囲気よし。もう一度の思いのスペインの旅であった。
久保田 昭夫
個性について
ビヤホールの話 

 チェコの作家にエドアルド・バスという人が居る。『プラ八のシャーロツク・ホームズ』という作品で有名な新聞記者出身の風刺作家で、日常生活に取材したルポルタージュを得意とする。彼の短編に田舎からプラ八に来たてのお手伝いさんが町に買物に出て、街頭をねり歩くブラスバンドにつられて道に迷い、困っていたところを警官に助けられるという話がある。警官は彼女が主人からいいつかってはかり売りで買って持っていた壷入りのビールを何度も試飲し、ついにどの店のものか言い当ててめでたく彼女がもと居た店の前まで案内できたというおちである。店ごとに自家製のビールを醸造しそれぞれ味に個性があるという土地柄ならではのお話である。それにしても東京でビヤホールのはしごをしようとしても、有名な老舗が不況やビル再開発でどんどん消えていくというありさまである。個性ある店の味をその日の気分で選べるなんて望むべくもない。さみしい限りである。
大熊 政一
自由業の不自由
トキは誰のもの?

 光陰矢の如しの直線的時間か、四季は巡る循環の時間か、トキとは何か様々に論じられてきた。楽しい時間は短く、苦しい時間は長い。灰色の男たちの時問ドロボーもいれば、時間で地域通貨を創造する取組みもある。いずれにしても一日は24時間。これだけは王様も庶民も同じ。と思いたいが・・・。
 国会に参考人で出席できないかとの話がとびこんできた。火曜の夕方である。出席するのは金曜の午後だが、明日朝までに確答せよという。相談すべきところもあり、予定の調整もしなければならない。やはりエラいところは他人の時間まで支配してしまうようだ。裁判官は遅れても、前の事件が延びましてで済む。警察での接見で待たされるのは覚悟しないといけない。自由業とはいうものの、弁護士の時間は結構不自由だ。
 忙しいとは、心を亡くすと書くのだという。確かにそうだ。イライラせず、ゆとりを持って、自分の時間を創りたいものだ。
鴨田 哲郎
九死に一生!
大怪我のこと

 気がついたら真っ裸で風呂場で倒れてた。我をとりもどしてあたりをキョロキョロ。胸から腹にかけて血だらけ。シャワーは出し放し。タイルー面にも血の跡。家族を呼び起こして大騒ぎ。6月13日深夜のことだった。ピーポーピーポーで女子医大病院へ。救急隊員は眉間をやられたが見えるかと聞く。お腹の内出血がひどいが大丈夫かと言う。シャワーを浴びたことは覚えているが、何時どのようにして倒れたか全く記憶はない。
 内蔵の破裂はないが、鼻骨骨折・上顎骨骨折・涙嚢涙腺切断で済んだ。取りあえず傷の手当。「倒れ方がちょっと違っていたら」と言われただけでゾクゾク震える気持ち。
 立ちくらみの原因究明の検査々々。15日後に手術成功。眉間にチタンの板が釘でとめられた。涙目になってしまったが、これくらいは我慢。その後、両眼緑内症のレーザー開孔手術も終えた。「怪我の巧妙」だった。
 10人が10人「酒の所為」と心配してくれるが、本当に違う。ともあれ新年に乾杯!
仲田 晋
頑張ってます
漸く、パソコンに辿りつきましたが… 

 ワープロが事務所に導入され十数年。字が下手な私が作った書面でも、直接、裁判所に出せると感激しました。機械に強い同僚から携帯ワープロを教わり、聞き取りやアイデアのメモ迄、生活に欠かせません。事務所のパソコン化はここ2、3年、急速に進みましたが、ついて行くのが大変なうえワープロで足りると完全に乗り遅れました。とうとう、携帯ワープロの電池が切れ、製造元に問い合わせても手に入らなくなったのです。
 ワープロの方が便利だと頑張っている「守旧派」も結構いるようです。ある組織のトップは、携帯ワープロを愛用し、全国に呼びかけ10年分確保したとか聞きました。そうにも行かず、便利になった携帯パソコンの新機種を娘と買いに行き、特訓を受けたりしています。ワープロと違い、パソコンはせっかちな私の言うことをなかなか聞いてくれません。携帯パソコンでは更に苦労しています。
 しかし、インターネットで、司法改革はじめ貴重な資料がすぐに手に入ります。
 メーリングリストに、毎日多数のメールが入り、様々な友人、知人と親しいやり取りが簡単にできるようになりました。
岡田 克彦
どっちがお邪魔?
見直そう路面電車

 昭和40年代の東京の地図を見ると都内の主要な道路には都電の路線が敷かれている。しかし、昭和47年11月に荒川線を除いてその他の路線は全て廃されてしまった。増加する自動車に追われる形で消えた路線は、現在バスか地下鉄となっている。
 自動車の運行に邪魔になるというのが廃止の理由だったと言われているが、現在でも札幌、函館、富山、京都、広島、松山、高知、長崎、熊本、鹿児島といった都市で路面電車は健在で、自動車の運行に邪魔になるという声は聞かれない。むしろ低公害で省エネの交通機関として見直され、市民の足として親しまれている。
 大気汚染の大きな原因となっている自動車を制限するため、ドイツの都市では市内への自動車の乗り入れを制限し、市内の交通機関は路面電車のみとしているところもある。
 高速道路に巨額の費用をかけるよりも路面電車を復活させることの方が、公害対策や省エネの面で余程有益な気がするが、それも鉄道ファンの夢物語か。
宮坂 浩
真相究明なるや?
時代小説の醍醐味

 徳川家康が祀ってある日光東照宮の門に、「見猿、聞か猿、言わ猿」が彫刻してあるのを不思議に思われたことがないだろうか。観光ガイドでそれなりの説明はあるが、何でこんな所にこんなモノがあるのだろうかとどうにも納得ができなかった。それを時代小説の新星荒山徹著『魔岩伝説』が解明してくれた。(と言っても、フィクションであるが。)
 1597年豊臣秀吉の朝鮮再侵略(慶長の役)から僅か6年後に徳川家康の方から李氏朝鮮に和睦を持ちかけ、朝鮮通信使が日本に来るようになる。朝鮮は侵略戦争に怒っていたはずであり、しかも日本のことを「倭国」と呼んで蔑んでいた李氏朝鮮が、何故将軍が代替わりするたびにその就任祝いにわざわざ海を渡って出向いてくるようになったのか。その莫大な費用を負担したのは徳川幕府の方である。家康と朝鮮との和睦の会談の資料は残っていないという。隣国との和平交渉の重要な歴史的資料なのに。腑に落ちないことばかりである。朝鮮通信使の真相は「見ざる、聞かざる、言わざる」というのが家康の厳命だったのである。さて、その謎解きやいかに。歴史の謎に新たな視点を当てるのも時代小説の醍醐味である。
棗 一郎

〜法律相談〜 欠陥住宅

 Q. 私は、約半年前に念願のマイホーム(木造2階建)を建築し、代金残金の支払いと引き換えに建物の引渡しを受け住み始めました。ところが最近大雨が降り、その後和室の天井に雨もりがしているのを発見しました。私にはどのような請求ができますか。

 A. あなたと建築業者との契約は、請負といわれている契約です(民法632条)。あなたが業者から引渡しを受けた建物には、雨もりという重大な瑕疵(欠陥)があるということになりますから、あなたは業者に対して、一定期間内に雨もりの原因となっている箇所の修理を要求する事ができます(民法634条1項)。また、あなたが修理期間中に部屋を使用できなくなったり、余計な出費をせさるをえなくなったりすれば、その損害も業者に請求することができます(民法634条2項)。しかも、あなたは、その業者を信用できなかったり、業者がなかなか修理してくれないような場合には、他の業者に修理を依頼して、その費用を元の業者に請求することもできます(民法634条2項)。しかし、雨もりを含めて建物に欠陥がある場合でも、請負契約自体の解除をすることはできませんので注意が必要です(民法635条但書)。更に、注意を要することは、あなたがこれらの請求をするには、建物の引渡しを受けてから5年以内(ただし、契約書では1〜2年に短縮されている場合が多い)に行なう必要があるものとされていることです(民法638条1項本文)。
清水 洋二

■痴漢冤罪・少年に非行事実なしの決定

1.東京家裁は昨年10月、予備校生S君に対し、非行事実なしの不処分決定(刑事裁判における無罪判決)をなした。S君は5月、通学中の電車内で前にいた女子高生に突然左手甲をつかまれ、痴漢だと抗議された。駅事務室、警察署まで同行したところ、実はすでに逮捕されている、ということで突然手錠をはめられた。S君はそのまま14日間拘束されることとなった。本人等の努力により、勾留延長は2日のみ、観護措置(少年鑑別所に入ること)も回避できたが、何も知らなければ23日間逮捕・勾留され、その後も28日間、鑑別所で過ごすこととなったかもしれない。満員電車に乗る男性ならば、誰にでも降りかかってくるかもしれない、日常生活にポッカリ開いた陥穽である。(大人の場合、痴漢に間違われて実刑となっているケースも多い)。
2.女子高生の後ろには少年の他2名の男性がおり(少年は男性の頭が触れそうになり迷惑に思ったこと等から記憶していた)、女子高生はそのうちの誰かを犯人と特定できる状態ではなかった。女子高生は、「痴漢中の手をつかまえた」と述べたが、以前警察官に「痴漢中の手をつかまえなさい」と指導されており、指導を忠実に守ったとアピールしているだけにも見えた。女子高生は少年の手首を掴まえたと述べ、少年は手の甲を掴まれたと述べた。女子高生は、自分の手はスカートの外だったと述べるので、もし手の甲であれば,掌もスカートの外だったこととなる。女子高生は、腕時計を掴んだ感触は全くないと述べたことから、左手首を掴んだことが疑問とされ、「痴漢中の手をつかまえた」との供述に疑いが残った。痴漢に間違われた場含、無実の証明手段はきわめて限られていた。この種事案では司法による慎重な判断こそが求められる。
今村 核

■ヤミ金融にご用心

 法定金利を大幅に上回る高金利で貸金を行なう「ヤミ金融」業者が急増しています。利息制限法は、貸し付け利息を年15%〜20%と定めていますが、ヤミ金融業者は、7日〜10日で60%〜150%、年にして数千%もの暴利を取っています。警察庁の調べでは、ヤミ金融で02年1月〜6月までに172人が検挙され、4万2千人が被害にあっています。ヤミ金融は、超高金利だけでなく、取り立ての手口も悪どく、荒っぽいものです。私が相談を受けたケースでは、子供の勤務先の電話番号を予め聞き出し、支払を拒否した場合は勤務先に一日中嫌がらせ電話をかける。夜中に留守宅に侵入し、家中の照明を付けるといった悪質行為をしています。ヤミ金融は明白な犯罪行為です。出資法は業者が年29.2%を超える利息の契約をしただけで、3年以下の懲役もしくは300万以下の罰金に処すとしています。また、年数千%の金利は明らかな暴利行為ですから民法上も違法、無効で、利息はもちろん受け取った元金も不法原因給付として返還する必要はありません。ヤミ金融に対しては、何よりも毅然とした態度で対処することが重要です。嫌がらせには、登録取消しや刑事告訴など機敏に対抗し撃退することです。
野澤 裕昭

■薬害C型肝炎で提訴!

 全国で100万人とも200万人とも言われているC型肝炎感染者。多くの方は1992年までの輸血と血液製剤投与による感染です。坂口厚生労働大臣は、「当時の日本の医療界では、血液や血液製剤を使うことによって輸血後肝炎に感染することは『やむを得ない』という雰囲気があった」とコメントしています。では、本当に「やむを得なかった」のでしょうか。
 C型肝炎は、B型肝炎とともに、血液によって感染する肝炎、いわゆる「血清肝炎」として古くから知られていました。1960年代には、輸血によって高頻度で「血清肝炎」に感染すること、その原因となるウイルスはみつかっていないものの、「血清肝炎」に感染すると将来的には肝硬変という致死性の病気に進行することが知られていました。決して「やむを得ない」などという状況ではなかったのです。血液でさえこれほどの危険性があるのですから、1万人分以上の血液を集めたプール血漿から作られる血液製剤は、はるかに肝炎感染の危険性が高かったと言えます。
 しかし、製薬企業も国も適切な対応をとらず、感染者らの救済を長年にわたって怠ってきました。危険な血液製剤を流通させて止血剤代わりに使用することを許した製薬企業と国は、C型肝炎に感染した人たちを救済すべき責任があります。
 2002年10月21日、血液製剤によってC型肝炎に感染させられた被害者らが製薬企業と国を相手どって訴訟を提起しました。よろしくご支援ください。
石井 麦生

■ぶらりらくちょう −リーガルリフレクソロジー−

 「ストレス」。それは人が生きていくとき必ず付いて回るもの、ストレスと付き合う術を心得る人こそ生き方上手な人といえましょう。
 元来ストレスを溜めやすく、心の容器はすぐにも満杯状態、スマートとは到底言えない私も、この有楽町に、即効性あるストレス解消の秘策を一つ持っています。それは、「リフレクソロジー」(≒足裏マッサージ)、つぼ押しで内臓等を刺激活発化させ自然治癒を促すものです。容器が満杯になりそうなとき、約20分抜け出し徒歩1、2分三井ビル内の「駆け込み寺」へと急ぎます。不調部位の指摘と対処法のアドバイスを受け、心身のリセットをして仕事に戻ります。
 法的問題に巻き込まれ、重度で頑固なストレスに疲弊される方々を目の前にし、ふとこの「リフレ」に我々の仕事との共通項を見出しました。来所後その方がみるみるうちに顔色良く活力を回復されたとき、私は至上の喜びを感じます。私が「リフレ」に通うようにホームドクターの如く「ホームロイヤー」があってもよい。皆様が気軽に利用できる「リーガルリフレクソロジー」として適切な「つぼ押し」を心得た「癒し系」弁護士でありたいと思います。
圷 由美子

 昨年は大きな出来事が日本はもとより世界中でおきた。きっと、未来の歴史の本に大きく載るのではないだろうか。しかし考えてみるとここ数年、同じようなことを感じている。予想だにしないことが毎年おきている。
 今年こそは、平和な年であることを心から願います。(江川)
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